おめんたいたい!けんしくんです!
剣道がオリンピック競技化しないのはなぜか?
第二段・審判の難しさについて考えてみよう。
剣道に限らず、ほとんどの競技では人間が審判する。
人間が審判すれば、必ず誤審がある。
ご存じのとおり剣道の審判は鬼ムズ。
バスケのように3歩あるいたとか、サッカーのようにボールがラインを割ったとか、視覚化しやすい基準が少ない。
試合者にとっても審判にとっても共通の事項である「有効打突(ゆうこうだとつ)の条件」を確認してみる。
「有効打突は、充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする。 (全日本剣道連盟 剣道試合審判規則)」
となっている。
かっこいいけど、この時点で難しい。
剣道やってない人は、もう離脱。
何をいっているかというと、
技を一本にするためには次の4つのことが必要ですってこと。
①充実した気勢(きせい)
気勢は気持ちと考える。
気持ちを表現する手段は9割以上「声」だろう。
でも、何デシベル以上出さなきゃいけないとか周波数とか決まりはない。
何秒以上出さなきゃいけないとかもない。
審判の裁量に任される。
いつか全日本剣道連盟に問い合わせをしてみたいが、声が出ない人は剣道できないのか?ということ。
素朴な疑問である。
あと、打った部位名(メンやコテ)を発音することになっている。
声が高い人とか「フェンヤー!」とか言っちゃってる。
僕の「おめんたいたい!」はご飯のお供みたいだからダメなのか。
気勢を視覚化するのは難しい。
あと気勢(きせい)というからには、思いっきり打っているかどうかも必要なのかな?
②適正な姿勢
打つときに「体勢が崩れていないか」ということ。
これもビデオで確認すると、打ったときの姿勢は意外と誰でも崩れるものだ。
体がどこまで傾斜したら技が無効になるのか、背すじが曲がっていてもいいのかなど、審判の裁量によるところは大きい。
③竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突
早口言葉かって笑
打突部とは「竹刀のここらへんで打ちましょう」ってことで、剣先から15~20センチくらいまでの竹刀の先の方のこと。
おおむね、先がわから中結(なかゆい)まで。
打突部位はメン、コテ、ドウ、ツキのこと。
刃筋正しくっていうのは、刃の部分で打ちましょうってこと。
つまり竹刀が横を向いた状態で打たないでってこと。
審判をしていて、
竹刀で「コテやメンなどをとらえているかどうか」
というのはギリギリ目視でわかる。
刃筋正しくは微妙。
打ちが速いときや、お互いが動いている最中だと竹刀が横向いてるかどうかは、わからないときもある。
ギリギリとかいったけど、ごめんなさい。
見えてないときもありました笑
④残心
打ったあとの心構え。
技が決まったあとも油断せず、相手に対応できる構えや動作をすること。
ほんとか~?っていいたい笑
先生方の指導でも残心が足りないっていうと
どちらかといえば、
「技のキメ(アピール)」
をしたほうがいいぜ的なニュアンスに感じる。
むしろ僕もつかう笑
本当に次の体勢が取れているかというと難しいところだ。
ちなみに、これも何秒間残心取れば一本という基準はない。
*まとめ
剣道の審判は難しいし、人によって判断が異なることもあるから、うん。
最近ではテニスやバレーボール、野球などで納得のいかない判定があれば、ビデオ判定を要請できるルールが増えている。
全部ビデオ判定にすれば、公正な試合になるかもしれないが、ゲームの連続性が失われ雰囲気はぶち壊しだろうな。
剣道は、今回取り上げた「有効打突の条件」のほかに「有効打突の要素」というものがあり、これがさらに審判を深みに引きづりこんでいく笑
打ちの強さや、冴え、手の内など考え出すとキリがない。
数値化されているわけでもない。
これはオリンピック競技には向いていない理由になりそうな気はする。
皆さんはどう思いますか?
次回は剣道人口について考えてみよう。